毎日を自分らしく過ごせる睡眠の話
明日の乾癬 by UCBCaresが提供する「暮らしのヒント」では、koala(コアラ)とコラボレーションし、毎日を自分らしく過ごせる「心地よい眠り」を得るための睡眠環境の整え方を紹介いたします。今回は「毎日を自分らしく過ごせる睡眠の話」です。
「心地よい眠り」のために今日からできること
睡眠は、毎日を気持ちよく過ごすために必要なこと。最近では、プロスポーツ選手がパフォーマンス向上のために睡眠を意識していると言われるほど、睡眠の重要性が高まってきています。 今回はスリープトレーナーとしてアスリートからも支持されている睡眠の専門家・ヒラノマリさんに、質のよい睡眠や睡眠がもたらす心身への影響など、睡眠にまつわる基本を教えていただきます。 忙しくて睡眠時間を削ったり、ストレスを抱えて寝つきが悪くなったり、睡眠不足の人が増えている昨今、改めて心地よい眠りについて考えてみましょう。
眠ることは心身のメンテナンス。だからこそ、質のよい睡眠を。
人生の1/3は睡眠時間と言われていますが、そもそもなぜ睡眠は必要なのでしょうか。
ヒトを含め、すべての動物が眠ります。眠ることによって体温を下げ、筋肉やエネルギーを使わない休息モードになります。起きている間、食料を確保するために活動している動物にとって、睡眠は生きるために獲得した省エネ技術とも言えます。 また、睡眠は心身のメンテナンスのためにも必要な時間です。脳、内臓、免疫、ホルモン、自律神経、傷ついた細胞など、さまざまな機能の修復、回復をしてくれます。心の健康という面では、日中に得た情報を整理したり、嫌な記憶を消去したり、心のケアにも関わっています。(ヒラノさん)
最近、重要視されている睡眠の質。質のよい眠りとは、一体どのような眠りのことなのか教えてください。
質のよい睡眠の定義はいくつかされていますが、私が考える質のよい眠りとは、スムーズに寝つくことができて、心身ともに回復できる睡眠のことと捉えています。特に寝入りの90分は、ノンレム睡眠という深い眠りが来るので、この90分をいかに起きずにぐっすり眠るかが睡眠の質に関わってきます。 悪い睡眠というのは、この逆で、なかなか寝つけない、眠るのが怖くなる、寝ても疲れが取れない、夜中に何度も起きてしまう中途覚醒を起こすような睡眠などですね。(ヒラノさん)
“睡眠は人生のギフト”
質のよい睡眠をとることで日中の暮らしが向上する
睡眠は心身のメンテナンスに必要な時間とのことですが、睡眠とストレスとの関係、健康への影響はどのようなものがあるのでしょうか?
睡眠には自律神経が関係しています。自律神経には、日中働く交感神経と、夜、リラックスしているときに働く副交感神経があります。仕事が忙しかったり、大きなストレスやプレッシャーを抱えていたりすると、交感神経が過敏になってしまいます。副交感神経にうまくスイッチを切り替えて、入眠をスムーズにして質を上げていかないと、深部体温(脳や内臓の温度)が下がらない→脳の興奮状態が続く→寝つきが悪くなる→心身ともに疲れたまま翌日を迎える、と負のループに陥ってしまいます。ストレスは万病のもとと言うように、生活習慣病や不眠へのリスクも高まります。質の悪い睡眠が習慣化してしまう前に、早い段階で対策を取る必要があります。(ヒラノさん)
何時間睡眠がベストなのでしょうか?
最低でも7時間以上を推奨します。6時間以下だと免疫が落ち(※1)、認知症のリスクが3割上がる(※2)と言われています。例えば、6時間睡眠が14日間続くと、48時間徹夜したのと同じくらいの認知機能(※3)に低下してしまい、これは日本酒を1~2合飲んで酔っ払った状態と同じだそうです。 睡眠には深い眠りのノンレム睡眠と、浅い眠りのレム睡眠があります。ノンレムでは体の回復、レムでは記憶の整理をして心の回復を行っています。2つがバランスよく取れていることがよい睡眠とされています。しっかりと質のよい睡眠が取れていると、仕事の作業効率が上がったり、コミュニケーション能力やパートナーシップの向上にもつながり、起きている日中の時間の質も上がっていきます。私はよく“睡眠は人生のギフト”と言っているのですが、睡眠は心身の健康を維持するとともに、人生をも豊かにしてくれるものなんです。(ヒラノさん)
今日からできる就寝前の過ごし方とは?
質のよい眠りにつくために、今日からできる就寝前の過ごし方を教えてください。 交感神経から副交感神経へと、うまくスイッチを切り替えられるような過ごし方を目指しましょう。簡単に、すぐ試せるものをいくつかご紹介します。
① 軽いストレッチをする
筋肉が固くなり、首コリや肩こりがあると交感神経が優位になってしまうので、軽いストレッチで首や肩をほぐしてあげましょう。また背骨には自律神経が通っているので、ストレッチポールなどを使って背中の中心をほぐすのもおすすめです。寝る前に5分くらいストレッチするだけでも、睡眠の質が変わってきます。 逆に、筋トレはNG。汗をかいたり、心拍数が上がったりして交感神経が優位になってしまいます。夜の筋トレは、体内時計を狂わせる(※4)とも言われています。
② ホットアイマスクで目の周りを温める
目の周りには副交感神経がたくさん通っているので、眼精疲労などによって目の周りの筋肉が凝ったままだとリラックスモードのスイッチが入らなくなってしまいます。ホットアイマスクなどで温めてあげると目の疲れが楽になるうえ、血流がよくなるので目の周りのシワにも効いて一石二鳥です。
③ 部屋の照明を暗くする
ホテルの客室くらいのイメージで、温かみのあるオレンジ色の間接照明にしましょう。メラトニンという睡眠ホルモンは光に依存し、明るいと分泌が減ってしまう(※5)ので、なるべく照明を落として暗くしましょう。
④ 寝室に観葉植物を置く
植物にはグリーンアメニティ効果と言って、室内の湿度をコントロールしたり、目に入るだけで『リラックス状態のときに出る脳波のα波』が増えて血圧や心拍数を下げて、副交感神経のスイッチを入れるリラックス作用があると言われています。置くだけで、入眠しやすい環境づくりに役立ちます。
⑤ 香りを利用する
香りは直感的に感じるもので、リラックスモードへのスイッチの切り替えにおすすめです。もちろんアロマを炊くのもおすすめですが、もっと手軽にトライできるのがハンドクリームです。香りの付いたハンドクリームを日中用と夜用で変えるだけでOK。
⑥ 寝室には仕事を持ち込まない
仕事のことを考えると脳の温度が上がってしまい、交感神経が刺激されてしまいます。もし本を読むなら、漫画や気を抜いて読めるものにしましょう。
⑦ スマホやタブレットは就寝1時間前までに
ブルーライトを浴びると、メラトニンの分泌が減ってしまうからです。さらにスマホやタブレットを見ると情報量が多く、脳が覚醒してしまうのでWでよくないですね。
睡眠の質を上げるには、今日からできることを積み重ねて続けること、習慣化させることが大事です。まずは気軽に試しやすいところから、はじめてみましょう。
睡眠は、私たちの心と体の健康に大きな影響をもたらしているんですね。“睡眠は人生のギフト”という言葉を忘れずに、心地よい眠り、質の高い眠りにつけるよう、今からできることをはじめてみましょう。
コアラマットレス
コアラは、オーストラリア初の寝具・家具ブランド。サステナビリティとライフサイクルを商品開発の指針にしていることに強い誇りをもっています。現代のライフスタイルや環境に合った家具をデザインすることで、多くの人の人生をより豊かなものにできると信じています。
公式サイト:https://koala.com
PROFILE
スリープトレーナー/寝具コーディネーター
ヒラノマリさん
某大手インテリア会社にて、ベッドや寝室全体のコンサルティングを経験。2017年より『スポーツ×睡眠』をコンセプトにした日本初、アスリート専門の睡眠パーソナルトレーナー“スリープトレーナー”として活動を開始。プロ野球選手やJリーガー、五輪代表選手など、多くのプロアスリートを担当し、幅広く活躍中。
出典; ※1著者:宮崎総一郎、編集:佐藤尚武、 医療・看護・介護のための睡眠検定ハンドブック、東京、全日本病院出版会、2013年、掲載巻:6号、頁:60 (睡眠環境 林光緒) ※2 日本寝具寝装品協会、睡眠環境と寝具『寝具編』、第3版、東京、一般社団法人日本ふとん協会、2018年、頁:12 (1.2寝床内環境)
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