鹿児島乾癬患者会(KAPPA)| 支援制度とサポート 【明日の乾癬 by UCBCares】

ようこそ! 患者会

鹿児島乾癬患者会(KAPPA)

Support

現在、日本全国に24の乾癬患者会があり(2023年2月現在)、それぞれ独自に、
乾癬に対する正しい知識、患者同士の交流・情報交換、専門医を講師とする勉強会、会報やSNSによる情報発信などを行っています。
今回は、その1つである「鹿児島乾癬患者会(KAPPA)」の代表を務める重田茂和さんにお話をお伺いしました。

「会長さえ決まれば設立できる」と
背中を押され、「ならやってみるか!」

鹿児島乾癬患者会が発足したのは2013 年10 月のこと。愛称のKAPPAは、同会の英語表記であるKagoshima Psoriasia Patients Association の頭文字です。会長を務める重田茂和さんは、会の設立が可能になった理由を、このように話します。
「私は、鹿児島大学病院皮膚科に通院して40 年以上になります。治療期間が長いおかげで、先生方とは何でも気楽に話せる関係ができていました」。
山あり谷ありの治療生活を乗り越え、寛解状態になった2013 年のある日、重田さんは、当時の主治医から「今、全国に乾癬の患者会は19 ある。鹿児島に患者会ができたら全国で20 番目になるんだけど、どうかな」と声をかけられました。そして「会長さえ決まれば、患者会はすぐにできるから」という言葉に、「それなら、やってみるか!」と引き受けたのだそうです。
実は、遡ること約20 年前の1995年頃、重田さんはインターネット上に「鹿児島乾癬の掲示板」を立ち上げたことがありました。「患者さんの情報交換ができる場がどこにもなかったので、自分の経験が誰かの役に立てば」という思いがあったのです。その掲示板に最初に書き込みをしてくれたのが、現在、患者会の相談医でもある島田辰彦先生(島田ひふ科)です。
「『開設おめでとう』と書き込んでくださって、嬉しくて『ありがとうございます』と返信したことを覚えています。これでいろいろな情報をやりとりできる楽しみにしていたのですが、書き込みが増えることはなく終わってしまいました。患者会の会長を引き受けたのは、この時の残念な思いを、ちゃんと形にしたかったのかもしれません」(重田さん)

医師と患者の垣根を越えた
親身な会話が治療意欲につながる

発足当時、相談医の先生方の声かけを中心に集まったのは13 名(県外からの3 名を含む)。生物学的製剤などによる治療がうまくいっている人が多く、重田さんは「本当に乾癬なの?と思うほど、皆さん皮膚はきれいだし、表情が明るくて驚いた」そうです。
現在の会員数は21 名。離島在住の人も数名います。主な活動は、乾癬学習会、患者同士の懇親会、会報の発行(不定期)など。2022 年9 月に日本乾癬学会が鹿児島で年期総会を開催した際には、日本乾癬患者連合会の現地担当として「全国乾癬学習懇談会 みんなで語ろう乾癬についてin 鹿児島2022」を実施しました。

重田茂和さん

学習会では、講師の先生も同席し、ふだん診察室ではできないような質問や相談をすることができます。相談医の島田先生、猿渡浩先生(猿渡ひふ科クリニック)、東裕子先生(鹿児島大学病院皮膚科)は、患者会のこと、患者さんのことを親身に考えてくれていて、「今度の患者会では、こんなことをしたらどうだろうか」など、会の企画についてもいろいろとアドバイスしてくれます。重田さんは「先生方には、感謝の一言に尽きます。茶話会などで先生方と患者さんとの対話を見ていると、こうした親身な会話から信頼関係が深まり、治療意欲が高まるのだと感じます」と話します。

不正確な知識・判断では症状悪化
正しい治療法を伝える場にしたい

さらに、患者会に参加した人たちが楽しみにしているのは、学習会などの後に開催される二次会だといいます。くだけた雰囲気の中で飲んだり食べたりしながら、自分の症状や困り事を相談し合ったり、経過について話し合ったりすることで、どれほど勇気づけられるかわからないと重田さんは語ります。
「まだ生物学的製剤が登場していなかった時代は、病院から処方される薬でも、大きな効果が得られなかったり、リバウンドなのか、かえって皮膚症状が悪化したりということがありました。勝手に治療を中断して、そのうちにどんどん悪化したり…。皮膚にいいと聞いた温泉に入って、皮膚をゴシゴシこすったことも。民間療法などを勧めてくる友人もいました。そうした経験を重ねた中ではっきりわかったことは、“正しい治療法で治療を受けることの大切さ”です。自分の失敗体験も含め、正しい治療法について、正しく伝えていきたいと思っています」。
コロナ禍で、ここ数年は集まりを控えWEB 学習会などを行っています。しかし、WEB では参加できない会員もいるため、不足しがちな情報を集めて会報として届けています。

全国乾癬学習懇談会の様子を報告するFacebook

大島紬の伝統工芸も生かし
患者会と乾癬について広報

乾癬という病気はまだまだ知られていません。アトピー性皮膚炎のように知名度が上がって周囲の理解が得られることを乾癬患者さんの多くが期待しており、鹿児島乾癬患者会でもそのための努力を重ねています。主催する学習会は、講師を務める相談医の尽力によって、地元紙の南日本新聞に記事としてたびたび掲載されています。
また、もともと重田さんは工房を構え、大島紬を手がけている伝統工芸士です。近年は着物だけでなく、長年培った技術をもとに糸から染色までこだわり織り上げた大島紬シルクストールを作っています。交流の深い「ふくおか乾癬友の会」のメンバーにブルーが美しいストールを作ったこともありました。手織りのため、制作の開発の過程で乾癬に気を付けなければならないことも書いてもらえました。こうした報道も、乾癬という病気を周知してもらうことにつながると重田さんは考えています。

治らないと言われた時もあった
今、乾癬治療の未来は明るいと感じる

重田さんが乾癬と診断された40 年前、乾癬患者さんは厳しい環境に置かれていました。
「24 歳の頃、尋常性乾癬と診断されて、『一生治ることはない』と言われました。しかし私は『現代医学で治らない病気なんてないはずだ』と思い、あちこちの病院を受診しました。どうしても諦めきれなかったし、大島紬の仕事を続けたかったからです」。
重田さんは「身も心もボロボロになりました。32 歳の頃には関節炎も発症してリウマチのように指が曲がり、大島紬の仕事を続けていくのは大変な苦労でした」と振り返ります。

創立時からの会員で事務局をとりしきる中村美穂さんと重田茂和さん

しかし、2010 年に生物学的製剤が登場し、その治療を受けるようになってからは、乾癬は“うまく付き合っていける病気”という認識に変わったそうです。
「ほとんど治ったような寛解状態になりますし、私は今がいちばん良好な状態です。さらに薬剤が進化していくことを考えれば、明るい未来が待っているのは間違いないでしょう」。
重田さんは、「乾癬という病気に悩まされ、つぶされそうなほどの不安と闘った当時の自分と同じ思いを誰にもしてほしくない。その思いが人一倍強 いからこそ、患者会を通して正しい情報を発信していきたい」と言います。

Facebook で情報を発信中
学習会や懇親会の案内も

鹿児島乾癬患者会の活動状況が一番わかりやすいのはFacebook です。過去の学習会や懇親会の案内なども掲載されているので、患者会がどんな活動をしているのか確かめることもできます。重田さんはこまめにFacebook をチェックしているので、「患者会には入りにくい、だけど情報は欲しい、誰かに相談したい」と思う人は、Facebookからメッセージを送れば、比較的早めに返信してもらえるとのことです。
「真面目な中にもユーモアを交えながら、正しい情報をお伝えするとともに、心と体の痛みを和らげるお手伝いをしていきたい。気楽に参加してみてください」。

「Rebrand Yourself 2023 Vol.2」2023年 5月掲載

エクササイズをはじめるなら
「明日の乾癬」アプリが便利

App Storeからダウンロード
Google Playで手に入れよう