乾癬治療の流れ 安部先生のメッセージ| 乾癬治療【明日の乾癬 by UCBCares】

専門医に聞く乾癬治療

乾癬治療の流れと
患者さんに大切に
してほしいこと

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医療法人社団 廣仁会
札幌皮膚科クリニック 院長

安部正敏
先生

安部先生からのメッセージ

「自分に合う医療」を見つけることも大切

わが国において、乾癬は以前考えられていたよりもずっと多くの方が罹患している皮膚疾患と考えられています。しかし、その罹患率は欧米と比べ低いため、残念ながら本疾患の認知度は限りなく低いといわざるを得ません。海外では、街中に“乾癬用のシャンプー”の広告があったり、一般書店で“乾癬について”の書籍が手に入ったりします。疾患認知度が高いため、海外で“乾癬”といってもそれほど違和感を持たれないようです。日本で“私はアトピー性皮膚炎です”といっても、さほど違和感を持たれないようなものでしょう。他方、わが国でもSNSの発達は目覚ましく、誰でも容易にインターネット経由で情報を得られる時代になりました。これは非常に便利でいいことなのですが、時に皮膚に皮疹が出ると類似した写真をネット検索し、自己判断で治療するためとんでもないことになってしまうことがあります。実際、手に出た皮疹が、ネット上の写真で乾癬に類似していたという理由から、長らくハンドクリームをつけていたが治らない患者さんがみえましたが、皮膚科専門医がみれば一目で梅毒とわかる患者さんでした。この方は、長らく梅毒を放置していたため治療に手こずりました。お気軽に皮膚科専門医に相談していただければ、正しく診断し正しい治療が早期からできるのです。

乾癬治療は近年劇的に進歩しました。いえ、まだ進歩し続けています。今では、どんな患者さんにも、その方にあった治療がきっと見つかるはずです。治療を選択していくうえで重要なのは、患者さんの意思です。今の医療現場では、治療は患者さん自らが選択する時代です。皮膚科専門医の情報をもとに、ご家族、場合によってはセカンドオピニオンなどを経て自ら決定しましょう。決定には責任が生じます。“全然治らない”とおっしゃる患者さんが、塗り薬が面倒で全く使用していない、などという場面は多く、皮膚科専門医は悩みどころなのですが、“医師に言われたから薬を貰ってきたが、面倒なので使わない!”というのは一昔前の治療決定法です。今の医療で求められるのは良好なコミュニケーションです。もちろん皮膚科専門医を含めた医療従事者とのコミュニケーションは大事ですが、それ以外に、ご家族や友人とも良好なコミュニケーションを心がけましょう。乾癬を患うご主人の背中に、奥様が毎夜軟膏を塗ることだけでも、治療効果には大きく影響します。一人で悩んではなりません。まず、お気軽にご家族と共に皮膚科専門医に相談されてはいかがでしょうか?

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